2024年版ポリプテルスの種類と飼育の全て

大型魚

2024年版ポリプテルスの種類と飼育の全て

はじめに

 ポリプテルスは淡水観賞魚の中では大型分類ではありますが種類によって大きさが違うのはご存じですか?今回はポリプテルスの種類と最新の失敗しない飼育方法について詳しく解説していきます。

ポリプテルスの特徴

 ポリプテルスは古代魚の一つとして有名ですが、実際に販売されているポリプテルスは2000年以降に開発された種類が多く、本来の古代魚という意味で言うと、ポリプテルス・セネガルスのみが何百万年前から存在し続けている種類です。ポリステルスは背鰭(セビレ)が特徴的であり、鰓呼吸のみならず、肺呼吸も行うことができる種類であり、栄養を鱗に蓄えることができる極めて珍しい種類です。

大型魚、アロワナ、ポリプテルスの飼育方法

大型魚、アロワナ、ポリプテルスの飼育方法の飼育方法はこちらのまとめをご覧ください。

ポリプテルスの種類と大きさ、特徴、レア度

 以下種の特徴はそれぞれ違う特徴のみ記述しています。レア度でいうと、一般的には大きくなる種類ほど販売頭数や、店頭で見かける機会は少ないです。40cm程度だと日本だとよく販売されており価格も500円~2000円程度ですが、60㎝まで成長する種類は4000円~多くの場合6000円以上で販売されています。値段の差が大きいため、2000円程度だとよく店頭に並ぶ種類。6000円以上の場合珍しい種類と覚えていると簡単です。また、数万する場合はワイルド個体で野生のポリプテルスを捕まえて輸入されたものです。

 以下名前とともに書いてあるサイズはブリード繁殖の飼育個体のサイズ目安です。多くの場合どのような種類でも記載している最大サイズまでは10㎝だった個体が1年程度で成長します。何を与えているかによりますが、よく聞くのが『おとひめ』を与える場合爆速で成長し、キャットの場合はあまり大きくならないと言われています。

  古代魚と言われているアロワナも同様に輸入個体であれば高額で取引され日本で生まれた繁殖個体(JPCB)であれば安価で取引されます。これらはほかのペットも同様です。ポリプテルスの場合ワイルド個体は以下で記載しているサイズ以上に大きくなります。

ポリプテルス・セネガルス:30〜40センチメートル

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  • 全てのポリプテルス種の原型
  • 他種より背びれが広い
  • 色は薄い灰色が多い
  • 全種の中で一番古代魚感がある(背びれデカいから・・・個人的な意見(ロマン)です)

ポリプテルス・デルヘジィ:30〜40センチメートル

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  • 背ビレに特徴的な縞模様がある。
  • 目が大きく、顔つきが独特である。
  • 病気や水質変化に強い。

ポリプテルス・オルナティピンニス:30〜40センチメートル

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  • 背ビレにオレンジ色の斑点がある。
  • 頭部が平べったく、特徴的な形状をしている。
  • 時々販売されている。あまり人気ではないらしいが背びれの模様は唯一無二。(個体により成長で模様が消える場合があります。)

ポリプテルス・パルマス・ブュティコフェリー:40〜50センチメートル

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  • 背ビレが幅広く、特に成熟した個体では特徴的な形状になる。
  • パルマス種の中でも比較的大型に成長する。
  • 日本で販売されることは少ない。

ポリプテルス・パルマス・ポーリー:40〜50センチメートル

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  • 背ビレに橙色の縁取りがある。
  • パルマスの中でも特に色鮮やかな個体が多い。

ポリプテルス・レトロピンニス:40〜50センチメートル

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  • 鰓の周りに赤やオレンジの色が見られる。
  • 原産地の水域に応じて色合いが異なる。
  • 頭部に複数の黒い斑点がある。
  • レトロピンニスの中では比較的大型の種である。

ポリプテルス・トゥジェルシー:30〜40センチメートル

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  • 体側に縞模様や斑点がある。
  • 小型種であり、成長が遅い傾向がある。
  • ポリプテルスの中では成長しても色褪せない。
  • 水質変化にかなり弱い
  • 他のポリプと異なり高水温に弱い(26℃)
  • 他のポリプと異なり水質は中性ではないと弱る
  • 他のポリプと異なりストレスにかなり弱い為単独飼育が基本である。
  • 他のポリプと比べた際、あからさまに呼吸が荒くなりやすい。

ポリプテルス・エンドリケリー・エンドリケリー:40〜50センチメートル

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  • パーマスとよく似た外見を持つが、背ビレの模様が異なる。
  • 長い背ビレが特徴的である。
  • よく爬虫類店でも販売されている。
  • 大型魚好きは大体飼ってる。

ポリプテルス・アンソルギー:30〜40センチメートル

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  • 体色がオレンジ色を帯びている個体が多い。
  • 成熟した個体では背ビレが特に長く発達する。
  • ポリプテルスの中では水槽内で動き回る頻度が高いといわれる種類。
  • 成長するとアリゲーターガーに見えてくるくらい顔がワニによってくる。

ポリプテルス・ビキール・ラプラディ:50〜60センチメートル

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  • ビキールの中で最大級の体サイズに成長しやすい。
  • 頭部が大きく、体ががっしりとした印象を与える。
  • 尾が長いのでサイズが大きく感じるが実際はそんなに大きくならない。
  • ラプラディのワイルド個体はかなり人気で買える機会が少ない。

ポリプテルス・ビキール・ビキール:50〜60センチメートル

  • 背ビレが大きく広がり、特に成熟した個体ではさらに発達する。
  • 原産地によって色合いや斑点のパターンが異なる。
  • 背鰭がポリプテルスの中で一番かっこいい形をしている(個人的な感想です。)ただ、背鰭を閉じていることが多い。

他にも無数の種類がある

 他にも数えきれないほどの種類が存在します。ただ多くの場合輸出禁止などもあり純血ではないものもありますが、20万以上の価格になる個体の方がポリプテルスでは多いです。上記の種類は簡単に手に入る個体です。

その他特殊個体

アルビノ

 セネガルスアルビノはよく販売されています。ほかのアルビノは種類にもよりますが高価で取引されています。

ショートボディー

 大きく成長しないのではなく、胴体の一部を切ってくっ付けたような短さで胴体は太いです。

ウルトラショートボディー

 ショートボディーはまだポリステルスの原型はすこし残ってますが、ウルトラまで来ると、もはや出目金です。何かのおもちゃに見えます。とてつもなく可愛いので当然人気は高いですが、値段は胴体が短ければ短いほど値段が高く20万を超える場合もあります。

 

育て方による大きさの変化

 ポリプテルスはどのサイズでも共通して4歳を迎えるころ成長が大きくとまります。その為、4歳までは大きくなりにくい餌を与え30㎝までしか成長させない。など餌や飼育環境でコントロールすることができます。これらはアロワナも同じ方法で成長を停止させたりします。ペットショップなどで販売しているアロワナやポリプが小さい状態を保っているのは水槽サイズを狭くし、与えるエサと頻度をコントロールしてワザと大きくならないようにしています。生まれて4年以内であればすぐに規定サイズまで成長させることが可能な為このような方法がとられています。爬虫類も同様の方法で成長を調整されています。

餌の与え方

5㎝未満

 生まれて間もない場合、餌は冷凍ブラインシュリンプか、冷凍アカムシをハサミで細かく切ったものを与えます。朝と夕方の系2回与えることができますが、与えすぎに問題は起きませんが水槽内に餌が残ると、水質がすぐに悪化するため、注意が必要です。冷凍アカムシの場合、ホームセンターでも販売されいるためおすすめです。またシュリンプは次の段階まで成長すると与えなくなる為冷凍アカムシを給餌することをお勧めします。

10㎝程度

 まだ外鰓(がいさい・そとえら)がついている状態かもしれません。ここから人口餌へシフトさせることが可能です。10㎝程度まで行くと、フィルターや隙間に詰まりやすいシュリンプより、重量があり、底面に落ち流されにくいアカムシがお勧めです。朝と夕の2回に分けて冷凍アカムシの1ブロックを半分ずつ与えます。具体的には、冷凍アカムシのブロックを4分割し、1ブロックを壁際に落とし、もう1ブロックを反対の壁際に落とします。これはポリプは目が比較的悪く、餌の塊を摂取して、残っていても移動して餌を探すためです。2か所を交互に移動させて餌を摂取させます。この時、水流を作らない為、エアーポンプや水流ポンプは停止させましょう。壁際に餌を落とすのは、動きを見ていればわかると思いますが、ポリプは壁に沿って泳ぐことがほとんどです。また、人口餌に餌付けしたい場合、冷凍アカムシを導入したのと同時に一口台の大きさに割った人口餌も同じ場所に落とします。そうする事を続ければ、冷凍アカムシがなくても人口餌を食べるようになります。

15㎝程度まで成長

外鰓が短くなったり、なくなっている頃だとおもいます。このころからネットなどで販売されている餌用メダカ(3cm)を与えることができるようになります。

25㎝以上

 子赤(金魚の一種(屋台の金魚))を与えることができるようになりますが、25㎝程度になると餌の頻度は二日に1回などになっている場合があります。このように成長につれて餌の頻度が落ちるため、ポリステルスは人口餌が良いといわれています。また、子赤は金魚であり、淡水魚ではなく、塩分が少量入った水が必要な『汽水魚』です。その為、大型水槽で子赤を長期維持することができない為なるべく早く人口餌に慣れさせる必要があります。アジアアロワナも水槽内にいるのであれば、子赤が死ぬ前に食われる為、水質汚染の可能性は下がります。

サイズを大きくする育て方

  • 水槽サイズを成長に合わせて大きくし最終的に90㎝水槽以上で飼育する。
  • 『おとひめ』のみを与え続ける。または、生き餌を常に水槽に充実させておく。

サイズを小さくする育て方

  • 餌の頻度を下げる
  • 15㎝のころからキャットのみを3日に1回与え続けると成長が穏やかになり4年目から大きくなりづらくなる。成長が30㎝程度で4年を迎える。

それぞれの飼育方法のメリット・デメリット

 『おとひめ』は非常に栄養素がおおくとても安価である餌です。また、人口餌ですが、容易に水を吸収し胃の中で柔らかくなり栄養の吸収を助けます。通常の飼育ではおとひめをあげたり、虫をあげたりキャットをあげたり小赤(金魚)を与えたりいろいろな餌を与えます。先の種類のリストの最大サイズになったとしてもおとひめを与えれば規定のサイズ以上になったりします。ただ、規定の大きさ以上に大きくなれば大きくなるほど寿命が短くなるとされています。既定のサイズになったらいろいろな餌を与えましょう。10㎝の個体は半年で30㎝まで成長すると多くのレビューがあります。

 生き物は環境により成長サイズが変わるとされており狭い空間で飼育し続けるとそれ相応程度の大きさにまでしか成長ないといわれていますが、大抵は餌を食べすぎて規定の大きさまで水槽サイズ関係なく成長します。重要なのは与えるエサと頻度であり。一般飼育者が生体の体調を見ながら餌を与えるのは厳しいです。

通常の飼育での水槽サイズの考え方

 ポリプテルスは最大サイズに関係なく最低でも90㎝以上。通常では120㎝以上の水槽で飼育する必要があります。将来的に120㎝の水槽が準備できない場合は飼育をあきらめましょう。120㎝水槽は賃貸の場合、重量規定を超えるため、120㎝メイン水槽だけで、濾過槽を置かなくても設置許可の取得が必要です。持ち家の場合よほど古い建築基準法でできていないのであれば、工事なしで120㎝水槽は設置が可能です。

異種混泳

 ポリプテルスは多くの種類と混泳できると勘違いされがちだが、口に入りそうな個体は同種でも食べつくす。水族館の様に常に満腹という状態を維持するのは難しい為、混泳の際は口に入りそうな成体と混泳は避けるべき。重要なのが、『口に入りそう』ということ。入らなくてもとりあえず噛んでみたりする。エンゼルフィッシュなどヒレが長い魚などはとりあえずヒレを噛んだりするので混泳は向かない。またアジアアロワナは表層、ポリプテルスは低層で生活してるからアロワナに食われないといわれているが、アロワナも口に入りそうであればポリプを食べるので注意が必要。ただ、ポリプテルスは成長が早いので、ある程度成長するまで別の水槽で飼い、成長後メイン水槽に入れて混泳をしやすいという利点はある。

同種混泳

 ポリプテルス同士の場合大きさの差が30%~40%小さいだけだとコンバット(殺し合い)は起きないとされている。ただし、半分以上まで育てないと容易に力強い顎で食べてしまう。過密にしても、余裕がある水槽にしても大きさをクリアしていればコンバットは起きないといわれている。

その他混泳に関する豆知識

ポリプテルスに限らず、ほかの大型魚も同様だが、水槽内にアジアアロワナまたはシルバーアロワナがいると、ほかの生体はおとなしくなりやすい。

日頃のお世話とメンテナンス

 糞を見つけたら掃除しましょう。糞のサイズ上、スポイトで処理することをお勧めします。餌の頻度は毎日食べれるだけ挙げる人もいれば二日に一度の人もいます。どちらでも問題ありませんが、なるべく毎日の方が本人はうれしいと思います。水替えは水槽の調子に合わせて行うのが最適ですが、毎週水質試験をするとお金がかかるので、120㎝水槽であれば、2週間に1度3分の1程度の水量を交換するか、毎週5分の1程度の水を変えましょう。濾過機能が充実している場合は月1に3分の1程度の水替えで済む場合があります。安定しているかどうかわからない場合は、おとなしく毎週水質検査をしながら適切な水質を維持できるようにしましょう。90㎝以下であれば一週間に2回必要になる場合があります。水温は28度前後が発病率を下げるといわれています。31度の塩水浴で病気治療を行うことがあります。古代魚は観賞魚用の薬に弱いので薬を使用する場合は規定量の3分の1にとどめておきましょう。

さいごに

 私は今まで、オルナティピンニス、トゥジェルシー、エンドリケリー、デルヘジィ、ラプラディ、アンソルギー、セネガルスは飼育したことがあります。現在はラプラディ以外の種は生きています。ラプラディは模様が好きでしたが原因不明の死でした。今生きている個体とは別にノーマルのエンドリケリーがいてそれは私の飼育人生の中で最大サイズのポリプでしたが、これまた原因不明の死を遂げています。普通のセネガルスは現在も生きていますが、今までアルビノセネガルスを3匹は飼育していましたが、大きくならずに死んだり、成長が他より遅く餌を食べれなかったり、とにかく目の悪さが顕著でかわいそうだったので、それ以降アルビノ系は飼育してません。また個人的な意見となりますが、大きさはあまり気にしなくても、尾びれの長さの差がある程度で、皆さんが考えているより、種類ごとの成長最大サイズの差はないと思います。ただ、エンドリケリーは胴体も馬鹿でかくて背鰭もデカいからほかのポリプと並べると別格ですけどね。水槽は成長サイズ関係なく120㎝以上をお勧めします。1匹や2匹までであれば90㎝水槽でも飼育はできますがあまりお勧めしません。水槽が小さいと水替え頻度が上がるからです。

 初めて大型水槽で飼育する際はレイアウトをしたくてたまらないと思いまうす。私もそうでした、レイアウトの大型水槽でポリプを飼育してる人は共感いただけると思いますが、まずポリプがどこにいるのかわかりません。たまたま見かけるとびっくりするくらいデカくなってます。赤砂を使うと色がきれいに仕上がるなどと言いますが、近年は使用されていません、理由は菌の温床となり生体が死ぬ事故が多いというのもありますが、そもそもアロワナ用でレッドライトがあるのでそのライトを使えば低床を使う必要がありません。

大きく成長するポリプテルスは大型のペットショップではあまり取り扱いされていません。熱帯魚専門店やアロワナ専門店、爬虫類店で販売されています。ネット販売より安い傾向があります。