クレステットゲッコーの有名なモルフをわかりやすく紹介

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クレステットゲッコーの有名なモルフをわかりやすく紹介

はじめに

クレステットゲッコーは世界的に人気な種であり、現在でもモルフの開発が盛んです。今回は日本で販売数が多いモルフを紹介していきます!

爬虫類の遺伝に関して

爬虫類の遺伝、クレステットゲッコーのモルフの命名方法や遺伝方法は下の記事になります。

ノーマル

出典:Morph Market

ノーマル個体です、ですがこれらのワイルドタイプと呼ばれるカラー、パターンは複数あります。写真は代表的な例です。より暗い色が日本では多いです.

アザンテック

  • 英:Axanthic
  • 和:アザンテック
  • 遺伝パターン:潜性遺伝(旧:劣勢遺伝)
  • 表現タイプ:多くの遺伝子に対して顕性形質、不完全優性形質を示す。ヘテロの場合は潜性形質。
  • 価格:80万~100万

他の爬虫類でもあるアザンテックです。劣勢遺伝として明確に決まっているクレスの中では珍しい遺伝子です。黄色の体色出現がありません。その為、白黒の個体になります。他の爬虫類でもいえますがアザンテックは極めて低い確率で自然発生します。個体数が増えれば値段が下がる傾向にあります。

バイカラー

  • 英:Bi-color
  • 和:バイカラー
  • 遺伝パターン:内容の遺伝子により異なる
  • 表現タイプ:複数遺伝子組み合わせ(多因子形質:ポリジェネリック)
  • 価格:色により変動 確認最低額約1万8千円

バイカラーは背中と腹部の色が明確に違う場合命名されます。その場合日本では「〇〇バイカラー」と言う風にカラー名が先に入ります。ただし、ヤング以下の場合や、カラーが確定していない場合、暫定的に「バイカラー」という名前のみ入ります。バイカラーは一つの遺伝子ではなく、カラーの遺伝子と他の遺伝子の影響で出現します。

ブラックベース

  • 英:Black Base
  • 和:ブラックベース
  • 遺伝パターン:ベース
  • 表現タイプ:ベース
  • 価格:時価により大幅に変わる

写真なし

 ノーマルのクレステットゲッコーの一つをブラックベースと言います。ノーマルモルフは複数存在します。ノーマルより黒い個体を一般的にブラックベースと言います。

レッドベース

  • 英:Red Base
  • 和:レッドベースもしくはレッド
  • 遺伝パターン:潜性遺伝(旧:劣勢遺伝)
  • 表現タイプ:コンボにより異なる
  • 価格:4万~

 レッドはクレスの中でも珍しい潜性遺伝と言われています。12色のパターンがあると言われており非活動時は白、活動時は赤になる事でも有名です。また、環境因子により影響を受ける遺伝子の一つでもあり、湿度によりより赤みがます事が知られています。日本ではより赤みの強い個体はスーパーレッドと呼ばれていますが、遺伝子的には変わりありません。

ブラッシング

  • 英:Blushing
  • 和:ブラッシング
  • 遺伝パターン:遺伝子ではありません
  • 表現タイプ:遺伝子ではありません
  • 価格:なし

 活性時顎の下が赤くなることです。多くのモルフで現れますがモルフにより現れ方が異なります。

カプチーノ(アメラニまたはハイポ)

  • 英:Cappuccino
  • 和:カプチーノ(アメラニまたはハイポ)
  • 遺伝パターン:顕性遺伝
  • 表現タイプ:不完全優勢形質
  • 価格:40万~

 カプチーノはアメラニステック(黒色欠如)と言われる形質と言われていましたが、現在ではハイポメラニステック(黒色減少)と言われています。この変更は、この遺伝子が潜性遺伝子(旧:劣勢遺伝子)ではない事と関係しています。カプチーノをホモ接合した場合、奇形が生まれる事が問題となっている為、現在では出回りは少ないです。つまり、海外では生産をすることは良い事とはされておらず、売る事も良い事とされていません。

ストライプ:シェブロン

  • 英:Chevron
  • 和:シェブロン
  • 遺伝パターン:内容の遺伝子により異なる
  • 表現タイプ:複数遺伝子組み合わせ(ポリジェネリック)
  • 価格:情報なし
出典:Morph Market

 サイドに模様がなく、背中の模様がVまたはUの字の形です。ストライプの内の一つであり、単一の遺伝子ではありません。複数の遺伝子の相互作用により発生します。

クラスタースポット(ダルメシアン)(SPダルメシアン)

  • 英:Cluster Spots
  • 和:クラスタースポット
  • 遺伝パターン:内容の遺伝子により異なる
  • 表現タイプ:複数遺伝子組み合わせ(ポリジェネリック)
  • 価格:なし

 これは遺伝子ではなく、ダルメシアンやSPダルメシアンに多く発生する「黒い点」の名前です。これらはダルメシアンの遺伝子を持っていなくても発生します。人間でいう「あざ」と同じ様です。このクラスタースポットが全体に満遍なくある個体を「ダルメシアン」よりクラスタースポットがダルメシアンより多い個体をスーパーダルメシアンと言います。元々は体に100個以上クラスタースポットがあればダルメシアンと名付けていたようですが日本でも海外でも販売されている個体の多くはスポットの数を数えていないようです。

エンプティーバック

  • 英:Empty Back
  • 和:エンプティーバック
  • 遺伝パターン:不明
  • 表現タイプ:特定のモルフに対して形質が異なる
  • 価格:不明

 エンプティバックは背中に模様がない個体の事を呼びます。これは遺伝子の一つではあります。不完全優勢遺伝の特徴があり、他のパターンミューテーションとコンボした際模様が出ます。

クリーム(系統)

  • 英:Cream
  • 和:クリーム
  • 遺伝パターン:内容の遺伝子により異なる
  • 表現タイプ:複数遺伝子組み合わせ(ポリジェネリック)
  • 価格:内容による

クリームはフレイム(ファイア)、ハーレークインの総称です。一つの遺伝子をあらわす名前ではありません。モルフに暫定的に命名する時に使用されます。背中に火の模様があればフレイム。さらに両サイドと手足にもあればハーレークインとなります。ある程度(一般的には6か月~9か月)経ってからフレイムなのか、ハーレークインなのか、またはそれらに該当しないのかが決まります。両親のどちらかがフレイム、もう片方がハーレークインの場合、のちにどちらかの名前になるか、無くなるかになります。両親ともフレイム、または両親ともハーレークインの場合、生まれた子供に顕著に表れていれば、幼体でもフレイムかハーレークインかの名前が付きます。重要なのは、ポリジェネリックの遺伝子パターンを示します。これは、カラーモルフとパターンモルフの合わさったモルフであり、どちらか片方しか遺伝していない場合や、表現として出現していない場合は、命名されません。元々はハーレークインに似た新たな遺伝子として考えられていましたが、クリームはハーレークインと同じ遺伝子だと判明した為、現在はハーレークイン、フレイムの総称とされています。

フレイム(またはファイア)

  • 英:Flame
  • 和:フレイム(またはファイア)
  • 遺伝パターン:内容の遺伝子により異なる
  • 表現タイプ:複数遺伝子組み合わせ(ポリジェネリック)
  • 価格:2万~
出典:Morph Market

 フレイムはクリーム系統の一つです。背中に火のような模様が出ます。。両親がクリーム系統、または、片親がクリーム系統のパターン、もう片親がクリーム系統のカラーを保持している場合表現として現れます。注意が必要なのは、通常の交配ではフレイムからハーレークインは生まれません。また、片親がフレイム、もう片方がノーマルの場合、子供のフレイムの表現は弱くなります。つまり、フレイムからハーレークインを作り出すためには選択的交配を行います。フレイムの中では表現の強い個体同士を交配することによって、より表現が強化されたフレイムかハーレークインと呼べるモルフが出現します。ただし、フレイムからハーレークインを生み出すときは、カラーの特徴を持つ遺伝子をよりレッドベースに変えるとハーレークインが生まれやすいと言われています。

ハーレークイン

  • 英:Harlequin
  • 和:ハーレークイン
  • 遺伝パターン:内容の遺伝子により異なる
  • 表現タイプ:複数遺伝子組み合わせ(ポリジェネリック)
  • 価格:4万~

 ハーレークインはクリーム系統の一つです。非常に人気の種類であり様々なコンボモルフが存在します。フレイムから選択的交配により出現しますが、より容易にハーレークインを増やしたい場合はハーレークイン同士を交配することにより生まれますが、オスとメスでカラーもしくはパターンの遺伝子が違う場合、違う個体が生まれる可能性があります。また、ハーレークインの遺伝子はカラーとパターンの遺伝子の複合体で生まれる見た目の総称である為、ハーレークイン同士で交配した場合、致死遺伝を発生する可能性があるとされています。フレイムは背中のみが火の模様なのに対してハーレークインは、サイドと手足にも模様が発生した個体を呼びます。また腹部と手足の模様の割合が多い場合エクストリーム・ハーレークインと言う名前になります。

エクストリーム・ハーレークイン

  • 英:Extreme Harlequin
  • 和:エクストリーム・ハーレークイン
  • 遺伝パターン:内容の遺伝子により異なる
  • 表現タイプ:複数遺伝子組み合わせ(ポリジェネリック)
  • 価格:不明

 エクストリーム・ハーレークインはハーレークインの表現が体の80%まで広がっている個体です。ハーレークイン同士の選択的交配により出現します。ハーレークインのカラーの遺伝子をよりレッド系統にすることにより出現しやすいと言われていますが、このモルフには詳細な情報が少なく定かではありません。ただし、エクストリーム・ハーレークインのコンボモルフでレッドとの組み合わせが多いのは確かです。

リリーホワイト

  • 英:Lilly White
  • 和:リリーホワイト
  • 遺伝パターン:顕性遺伝または、共顕性遺伝
  • 表現タイプ:特定のモルフに対して形質が異なる
  • 価格:日本では現在4万~20万(白の多さにより値段が大幅変動)

 白い体色を多く持っているモルフに対して、リリーホワイトと命名されます。明確な区別としては、尻尾の根本から先までの表裏両方が真っ白の場合リリーホワイトとつきますが、クオリティの差が激しく、尻尾のみである場合比較的安価ですが、成長と共に体全体に白が増える可能性があります。さらにより多くのモルフとコンボしている場合、しっぽの一部にのみ模様が出ることがありますは、それは極一部のみです。また、幼体時しっぽが白でなくても成長と共に白くなる可能性があると作者は言っていますが、一般的には、幼体の時から白いです。また特徴として、触り心地が他のクレスより柔らかいという特徴もあります。ハーレークインとは異なりリリーホワイトは単一のモルフです。しかし交配の際、片親のみリリーホワイトである場合、子供はノーマルか、リリーホワイトです。しかし、両親ともリリーホワイトの場合、これは致死遺伝となりリリーホワイトの遺伝子を二つ獲得している子供は死に籠りを起こし生まれてきません。また子孫の死亡率が高く、リリーホワイトの遺伝子を継承している場合、生後1週間で死ぬ可能性があります。これは、体色の白が多い場合、可能性が高まります。海外ではこのモルフの生産に対してネガティブなようです。リリーと言う名前は生産者のリリー・エキゾティクスから来ています。現在ではこのモルフの取り扱いは韓国と日本の一部が主であり、海外では繁殖は一般的にはされていません。これらは遺伝子上問題がある個体を増やすのは良くない事であるという考えの元、繁殖をやめる動きが出ています。日本を含むアジアにおいてはペット(動物)に対する倫理性が欠如していると言われています。(他例:ボールパイソン スパイダー(神経障害) イベントでの販売禁止)

ホワイトウォール

  • 英:White Wall
  • 和:ホワイトウォール
  • 遺伝パターン:顕性遺伝または、共顕性遺伝
  • 表現タイプ:特定のモルフに対して形質が異なる
  • 価格:不明

 横腹下の模様が白い個体に対し命名されます。モルフ名が明確にわかっていない場合付ける場合があったり、ファイア、ハーレークイン等のモルフの中でも横サイドの模様が特徴的な場合名付けられることがあります。通常は横サイドが壁の様にカラーが広がっているモルフの事を指します。

ダーク

  • 英:Dark
  • 和:ダーク
  • 遺伝パターン:不明
  • 表現タイプ:多因子遺伝
  • 価格:不明
出典:Morph Market

 ダークというモルフになります。日本で販売されている「ダーク系」とは異なります。日本で販売されているダーク系とは、色が暗く、柄が明確に表れておらず、まだ名前が明確に決まっていない場合が多いですが、このダークは複合モルフの一つです。

よりモルフを知りたいならモルフマーケットで!

 これらの写真を使用しているのは海外のサイトのモルフマーケットの掲載写真を引用しています。今回は、日本で多く販売されているモルフを主に紹介しましたが、より多くのモルフが存在します。時間がある時にぜひご覧になってください。以下URLはMorphMarketのクレステットゲッコーのモルフ一覧です。

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