【2024年版】フクロモモンガ飼育のすべて!初心者から上級者まで必見のコンテンツ

哺乳動物有袋類

【2024年版】フクロモモンガ飼育のすべて!初心者から上級者まで必見のコンテンツ

提供:管理者 母ルビーレイ 父(右上)子(左と背中)リューシスティック
月夜の森で、ひそやかに舞う影
私はフクロモモンガ、夜の森の妖精
木々の間を縫うように、風に乗って飛ぶ
星々が見守る、静寂なる空間でのダンス

夜の帳が下りると、森は私の舞台
木漏れ日の中、果実の甘い香りに誘われ
瞬く星空に包まれ、昆虫たちの歌に耳を傾ける
葉っぱの揺れる音に身を任せ、森のリズムに合わせ

友達は木々、風、そして月明かり
彼らと語り合い、夜の冒険を楽しむ
見守る者たちと共に、幸せを分かち合う
この森は私の家、私の世界

夜明けが近づくと、やがて私は眠りにつく
太陽が昇る前に、木のうろこびと抱き合う
夢の中でも、森の仲間たちと遊ぶ姿を描く
明日もまた、月夜の舞台で踊るフクロモモンガ

 フクロモモンガは、愛らしい姿と夜行性の生活様式から、ペットとしての人気が高まっています。しかし、適切な飼育方法を知らないと、彼らの健康と幸福を損なうことがあります。この記事では、フクロモモンガの専門的な飼育方法について、以下の項目を詳しく解説します。

飼育方法の要点

  • 飼育スペース:広くて高さのあるケージを用意し、病気予防の為、運動できる木の枝や遊具を設置。
  • 温度湿度管理:温度は25-28℃、湿度は50%を維持。床材は天然素材を使用し、清潔に保つ。
  • 床材:ペットシーツなど誤飲して危険物はNG、基本床には何も使わないかタオルを敷く。
  • エサ:市販のフクロモモンガ用フードに果物、野菜、昆虫を追加。水は常時提供。
  • 病気:糖尿病、ストレスによる自咬症を十分に対策予防が大事。運動できる環境の提供必須。
  • 初期準備費用は4万円ほど、その後は月約3000円程度
  • 寿命は飼育下で健康体の場合5年~10年

一般的な飼育方法

飼育スペースの準備

 フクロモモンガは、木の上を移動するのが得意で、活発に動き回ります。飼育スペースは、できるだけ広く、高さがあるケージを用意しましょう。最低でも、高さ40以上のサイズが必要です。ケージ内には、天然の木の枝や遊具を設置して、運動や隠れる場所を提供してください。運動不足により容易に肥満、糖尿病になり死んでしまうことが多いと言われています。

温度と湿度の管理及び床材

 フクロモモンガは、25-28℃の温度と、50-60%の湿度が適しています。平均して25℃、湿度は50%を目指しましょう。日本の室内気候に合っており、暑くならないように気を付けましょう。温度はサーモスタット付きのヒーターで管理しましょう。床材には、天然素材の砂やチップを使用し、定期的に交換して清潔に保ちます。タオルを引いて飼育することもあります。ただし、ペットシーツは吸収性素材を誤飲してしまう為おすすめできません。環境要因の病気として風邪をひくことが多いです。風邪から起因する病にかかると回復が難しい為、冬場は特に温度が下がらないようにヒートパネルなどを使用しましょう。

エサと水の与え方

 フクロモモンガは、果実や昆虫を主食とします。市販のフクロモモンガ用フードに、生の果物や野菜、昆虫を与えることが理想です。水は清潔な水を常時提供し、ウォーターボトルを使って与えましょう。水の給餌は切らすことがないように十分注意する必要があります。偏食がひどいといわれていますが、日本で扱いができるフクロモモンガ(シュガーライダー)は偏食傾向は低いです。基本的に出されたものはすべて食べます。ただし、一度に複数種類の餌を並べた際、好きなものしか食べません。

病気や怪我の予防と治療

 適度な環境で飼育すれば、生涯病気になる事は珍しいです。ただし、先天性の白内障や先天性てんかんが多く報告されており、しばしば、SNS上で問題となります。また糖尿病には十分の注意が必要です。以下「問題」に詳しく記載しています。また夜泣きを行う個体がいます。ワンワンと泣いている場合は、繁殖期で相手を求めているのですが他の場合はストレスにより、過度な毛づくろいや、自らの体を噛んでいることがあります。これらを「自咬症」と言います。単独飼育でよく起こる病気で、そこから感染症を起こす場合があります。それ故、多頭で飼うことが多くあります。また、ずっと単独飼いで飼育されていた個体でも、ストレスにより自咬症を行います。その為、オスメスで飼育することが多く、その場合、オスは去勢することが多いです。

ハンドリングについて

 フクロモモンガは繊細な動物であり、慣れていない状態では、ストレスを感じることがあります。徐々に慣れさせ、無理のない範囲でハンドリングしましょう。また、彼らは夜行性なので、昼間はできるだけ安静に過ごさせ、夜間に触れ合うことを心掛けます。SNS上でゆっくり動いている動画のフクロウモモンガは眠たい状態で起こされた個体と言われるほど、本来活発的でハンドリングしてもおとなしい個体は少ないです。逃げないように部屋の戸締りをしっかり行いましょう。

繁殖

 フクロモモンガの繁殖は、専門的な知識や経験が必要です。無理に繁殖させると、健康被害が生じることがあります。繁殖を検討する場合は、専門家に相談し、適切な知識と環境を整えてから取り組みましょう。3ヵ月おきに容易に繁殖できるとされていますが、雌への負担が多い事から多頭飼いを行う場合、オスを去勢することがあります。また、親が糖尿病の場合や、シブリング個体(血のつながった繁殖)を行った場合、子供に先天性の病気が現れる報告もあります。例:白内障など

その他

 ペアリングや、一つのゲージに新たな仲間を迎える時注意が必要です。フクロモモンガは縄張り意識が強く、大きなオスが4~9匹のコミュニティーを率いて生活しています。コミュニティーを判別する方法として、ボスにあたるオスの尿を同じコミュニティーのメンバーに付けて判別を行います。ボス級のオスのゲージに対して後から他のメスや小さいオスを入れるのは危険です。新たに入れた個体が食い殺されるとされています。その為、一般的にはメスのゲージにオスを入れてペアリングを行うことがいいとされています。また、オスでもメスでも多頭飼いをする時はゲージを隣り合わせにして匂いを共有させて、それから同じゲージに入れましょう。その後、ぎゃーぎゃー泣くことがありますが、ケガするような喧嘩をしなければ問題ないです。お互い接触、離れるを繰り返し、徐々に仲良くなっていきます。

まとめ

 フクロモモンガの飼育には、適切なケアと知識が必要です。この記事で紹介した飼育方法や注意点を参考にして、フクロモモンガが健康で快適な生活を送れる環境を整えましょう。また、飼育に関する疑問や困りごとがある場合は、専門家や獣医に相談することが重要です。適切なケアを行うことで、フクロモモンガとの素晴らしい時間を楽しめるでしょう。

飼育にかかる費用

 ゲージはジェックスのアクリルルームと言う製品が最適です。現在25000円。餌は300gで二か月は持ちます。2000円程度。その他登り木やポーチなどのレイアウト品で1万円ほど。おやつは一袋200円、2週間は持ちます。

購入個体の選び方

 健康なフクロモモンガを購入するために、信頼性のあるブリーダーやペットショップを選びましょう。購入時には、活発な動きや食欲、毛並みや目の状態などをチェックし、健康状態を確認してください。購入前はポーチから出してもらい、おかしなことがないか確認させてもらいましょう。価格はノーマルが20000円前後、ペア販売が多く3万近くでも販売されています。モルフにより異なりますが、ノーマル以外のモルフの場合多くは5万円前後が多いです。写真のルビーレイは目が赤く体が少しクリームがかった子です。右上の父親は頭部にひし形のクリーム色部位があり、体が白いリューシスティックです。ルビーレイは、リューシスティックとクリミノと言われるW劣勢ホモ体です。よって生まれてくる子供は「リューシスティックhetクリミノ」でクリミノの遺伝子は表現体として消えてしまいますが遺伝子は半分所持している状態です。比較的繁殖頻度が多い事から原価率も低く多く取引されています。子供のころから飼育しないと飼育者に慣れないと言われていますが、時間が経てばほとんどの個体でハンドリングが可能になります。個体差によります。

学術研究

 フクロモモンガは、進化生物学や行動学などの学術研究の対象となることがあります。飼育下での研究は、フクロモモンガの生態や保全に役立つ情報を提供することが期待されています。

問題

糖尿病

 フクロモモンガは偏食がひどい事から、専用フードには多くの甘味成分が含まれています。それ故、人間でいう糖尿状態の個体が多く居ます。シュガーライダーと言われるだけあって果実を好んで食べることから甘い餌を主食とし、おやつも甘いものを提供することが多いですが、適度に魚由来のお菓子や、乾燥ミルワームを与えることをお勧めします。乾燥ミルワームは見た目はよろしくないですが、フクロモモンガの大好物で、動物性たんぱく質を多く含んでいます。妊娠中のメスの餌を一時的にミルワームに変える場合が多いですが、常用しても問題は起こったことないです。ただ、尿臭が甘い匂いがする場合、ゲージ内が甘い匂いで充満している場合、糖尿病の恐れがあります。(人間も同様の事が起こります。)急に主食をミルワームに変えると、低血糖になってしまい危険な状態になる為、糖尿病が疑わしい場合はすぐに動物病院を訪ねてインシュリン治療やアドバイスを求めましょう。甘いものをあまり与えていない飼育者でも、運動不足により糖尿病を患う場合があります。ゲージ内にはジャンプできる環境を多く作りましょう。

育児放棄

 繁殖に成功して子供ができた場合、毛がそろっても母親の腹部の袋状の部位に顔を入れてミルクを吸おうとするのが普通です。毛がそろってもポーチなどの家を一歩出たら子供はその場を自ら動く事はほぼないです。それ故、たまたま通りすがったパパかママの体をつかみ家に戻してもらいます。そこで問題が起こるのが、飼い主の匂いが子供に付着して母親が育児放棄をしてしまう事、ポーチを複数設置している場合、子供がいるポーチに帰らず、母親が違うポーチを住処にしてしまうことがあります。その場合は、市販のモモンガなどの小動物用の粉ミルクをあげる必要があります。ポーチから自ら出てくる子供は自ら餌を取ったり水飲み場から自ら水を飲むことができるので、問題ないと思われますが、個体差があるので、餌を食べているかよく確認しましょう。おやつで母親か父親をポーチからつり出して、子供の前まで移動させて子供が親をつかめば成功です。この記事の上部の画像は母親につかまる子供に匹のうちの1匹ですが、この大きさまで成長した子供でもまだ母親のミルクをもらおうとしたり、一歩外に放置されるとその場から動けません。また写真でわかる通り、雌1匹に対して子供が左と背中でつかんでいます。この状態でもメスはむりやり動き回ります。

生態

ギャラリー

更新履歴

R6,3/28 2024年版にタイトル変更。偏食に関して追記。