【2024年版】チンチラ飼育のすべて！初心者から上級者まで必見のコンテンツ

はじめに
　チンチラは、そのふわふわの毛並みと愛らしい姿で、多くの人々から愛される小型哺乳動物です。本記事では、チンチラを家庭で飼育する際に必要な知識や注意点を専門的かつ詳細に解説します。

チンチラの飼育適正温度は獣医向けの診療方針書籍では19度前後～25℃の間が最適であり。低すぎると風邪症状が出るとされています。野生下での温度はより低い温度で山の高所に分布していますが、野生時は１0匹以上の集団を形成して洞穴で生活している為、おしくらまんじゅうをして環境温度と戦っているので決して寒いのに強いわけではありません。25℃を超えている場合は砂浴びを行い毛と毛の間に砂を入れて空気の層を形成し体温調整をします。また水分摂取を行うことにより温度を低下させることができますが、飼育下での1匹～５匹で飼っている場合、おしくらまんじゅうで体温維持上昇ができない為、高温も良くないですが、低温は自力でどうにもできない為危険です。1年中自動でON、OFFさせるサーモセンサーを搭載した小動物用カバー付きの保温球を23度設定にしておいておくことを強くお勧めします。(設置場所が25℃、サーモセンサー位置で23度、保温球の逆位置が20℃で維持を目指します。）チンチラの死因の多くである呼吸器疾患の肺炎は冬場の低温と夏場の高湿度状態での風邪ウイルスの感染です。くしゃみが続く、鼻水が出ている、吐き戻しをする等の行動があれば動物病院で抗生剤や栄養剤の投与で風邪を抑え込み４日程度で治すことはできますが、風邪症状があるにもかかわらず、1日放置した場合風邪ウイルスにより肺炎を発症し1週間も経たないうちに死に至ります。チンチラ含め小動物の多くは呼吸器疾患にかかった場合は外科的手術ができない為飼育環境には十分注意しましょう。また兎やハムスターと異なり経口摂取で栄養または液状の薬を投与する際、苦みがある液体の場合吐き出す、または鼻づまり状態だと気管に食べ物が入ると言われている為、注射での抗生剤または抗菌剤の投与を連日受けに行く事が良いとされています（症状の進行によります）。また、チンチラはエキゾティックアニマルに分類され犬猫病院を受診することができませんが、フェレットを診断対象にしている動物病院の多くがチンチラの診断も可能の可能性が高い為、購入前に近場にチンチラの診断ができる場所があるかどうかしっかり確認しましょう。これらは取り扱っている薬、診療機器が関係しています。

一般的な飼育方法

飼育スペースの準備

　チンチラには十分なスペースが必要です。最低でも、幅60cm×奥行き45cm×高さ90cmのケージを用意しましょう。ケージ内には木製の棚や隠れ家、ジャンプ用のプラットフォームなどを配置して、遊び場を提供してください。また、ケージは通気性の良い金属製が望ましいです。回し車など運動できる危惧も必要です。チンチラ特有ですが、砂浴び場は必須です。この砂浴び場で体の清掃を細かく行います。また砂浴びにより毛の間にある酸素を入れ替え体温調整をしていると言われています。熱の調整がうまくない為、寒い地域では小動物用にコードが加工されたヒートパネルを設置することをお勧めします。くしゃみをしている場合は部屋が寒い可能性があります。チンチラは寒さに強いと想像する方が多いようですが、暑さに弱い以上に寒さに弱いです。飼育環境によりますが、エアコン管理の部屋で23℃を維持している場合はヒートパネルで十分ですが、エアコン管理していても20℃を下回る場合は小動物用の保温電球の設置は必須です。

温度と湿度の管理及び床材

　チンチラは、温度20～25℃前後（21℃が最適）、湿度40～60%の環境が適しています。夏場はクーラー、冬場はヒーターを使用して温度を調整しましょう。床材には、吸水性と消臭性に優れたペレットタイプのものを選びましょう。ウサギの様に床に穴がところどころあいたゲージを使うのを推奨します。その場合、床材が不要です。高湿度、低温による風邪病の発病による肺炎が死因として多いです。肺炎が見つかった場合は治療を行っても数日で死んでしまうとされています。

エサと水の与え方

　チンチラの主食はチモシーの乾草で、常に与えておく必要があります。ペレットタイプのチンチラ専用フードも与えることができますが、量に注意してください。また、新鮮な水は毎日交換し、ウォーターボトルを使用して提供しましょう。チモシーをあげ過ぎた場合、チモシーを持ち運びトイレに場所を形成してしまうことがあります。またチモシー入れに入れていても、食べなくてもとりあえず、エサ入れから取り出す個体もいます。おやつや餌とされている物は兎の物を代用できますが、物によってはお腹を下してしまいます。部屋中糞だらけにならないように、専用の物を使用しましょう。

　ペレットタイプの干し草はチンチラ用ではない限り常用するのは危険です。チンチラも兎も干し草（チモシー）を食べますが、食べる場所が違ったり不純物が含まれていることが多いです。チンチラはウサギやモルモットと異なり、チモシーでも食べるところを自分で選んで食べます。

　よく動き回る個体や、室内に回し車を設置しており運動する個体は健康的でよいという見方もできますが、痩せやすいです。痩せると免疫が下がり風邪や感染症にかかります。餌のカロリーをあげる（おやつの頻度を上げる）もしくは常に餌が切れないように考慮する必要があります。肥満になるのが心配かもしれませんが、チンチラは肥満が丁度いいくらいです。おやつの一般的な頻度は週１か２で一粒が適切とされています。あげ過ぎた場合腸の病にかかりやすいです。好きだからといってあげ過ぎてはいけません。

病気や怪我の予防と治療

　チンチラの病気の予防には、清潔な環境を維持し、定期的に健康チェックを行うことが重要です。怪我を防ぐためには、ケージ内の危険な物を取り除き、適切な運動量を確保することが必要です。病気や怪我が見つかった場合は、速やかに獣医師に相談しましょう。比較的多い病気は体温調整がうまくできず、風邪をひくことが多いようです。

夏は高湿度が影響して夏風邪を発病、冬は18℃以下の場合、風邪を発病しすぐに病院で点滴、抗生剤の投与を行わなかった場合１日で肺炎に感染。４日～1週間肺炎が療養しない場合死にます。また肺炎にかかった場合９割の確率で死亡するとされています。これはチンチラは気管支が細く鼻の孔も小さい為、呼吸系疾患に陥った場合治療するすべがなく、窒息死となるからです。夏場は水分摂取と砂浴びで高温でも多少は自力で体温低下させれますが、冬の低温の場合、自分では体温をあげる事ができません。野生化の場合10匹以上で塊を作り巣穴の中の温度を上げることができますが、一般飼育下では困難な為、なるべく25℃を機械管理で維持する環境を整えましょう。

現在多くの病院では救急対応の際は1度診察したことがある子のみとなりました。1度も受診したことがない子を見ることは法律上できなくなったと言っている獣医もあれば、関係なく見てくれる場所もあります。小動物の診療費の平均は犬猫の10分の１で点滴＋抗生剤程度だと5000円前後など、値段は高くはない為、事前に病気になる前に検査をしてもらったり定期検査をしてもうことをお勧めします。

ハンドリングについて

　チンチラには慎重に接することが重要です。最初はゆっくりと馴れ合い、徐々に触れることを試みましょう。ハンドリングする際は、背中や腹部を優しく抱えるようにしてください。オスは慣れるまで早いですが、メスはなかなか慣れないとされており、噛まれた時の傷の深さはメスの方が深いです。