爬虫類で多い病気一覧
はじめに
爬虫類では主に感染症に関する病気や、ストレスによる病気が多いです。これらは外的要因(ストレス)が大きな原因であり、免疫力を維持向上する為、適切な飼育環境で飼育しましょう。
爬虫類の病気に限らず、病気が疑わしい場合は迅速に適切な対処、獣医に相談しましょう。下記例はYouTubeなどで海外の獣医が紹介している病気、対処法です。当サイトは病気の対処等に対して一切の責任を負いません。すべて自己責任で行ってください。
日本においてマウスロット(mouse rot)という病気が日本の獣医が紹介しており有名ですが、海外にはそのような名称の病気は存在しませんでした、おそらく、マーフロット(mouth rot)のスペルミスだと思われます。mouse rotは「腐ったネズミ」と言う意味ですが、mouth rotは「腐った口」という意味で実際に海外で存在する病名は後者のmouth rotです。また、日本においては口のマウスとネズミのマウスはカタカナで書くと同じ為、それを聞いてスペルを推測で書いた可能性があります。下記で詳しく解説します。
【追記】蛇の歯
SNSで話題になった為追記。蛇は1年間に最低1回以上、歯が生え変わります。特に日本で11月~3月までの冬の間に自然拒食に入り、それに伴い歯が生え変わります。歯がないから食べないのではなく、食べる時期ではないから歯を入れ替えているだけです。また、餌を無理やり与えても返し歯の為歯は抜けません。吐き出す際も無理やり胃の中の物を取り出さない限り歯を回避する為抜けません。その為環境悪化による抜歯はありません。自然でなくなります。多くの場合糞としてそのまま排出されます。
脱皮不全
飼育環境が不適切(湿度不足、光の当てすぎ)または、ストレスにより脱皮皮がところどころ体に残る状態。テールロット、スタックシェッドを起こす。皮が残った部分があると、次の脱皮時も脱皮不全を起こす。
脱皮不全の箇所に霧吹きを行い十分に保湿し手ではがす。または、温浴を行う。
フトアゴヒゲトカゲやレオパなど、比較的乾燥地帯に生息する個体は部分的に脱皮皮が残っていても、自ら体をオブジェクトに当てて残りの皮をはぐことができ、ある程度の脱皮残りは次回の脱皮までに剥がれることが多い。しかし、爪や顔付近の複雑な部位に関しては自然環境とは異なり、地面が湿気ているわけではない為脱皮不全になりやすい。
湿度がほぼ100%の地中の巣穴に生息するボールパイソンや、熱帯雨林におり元々高い湿度で生活するグリーンパイソンなどは、湿度が高い状態を維持しておかないと脱皮不全に陥りやすいが、慢性的に脱皮不全となる場合は原因は湿度より給水量(水を飲む量)が原因の可能性がある。
湿地や熱帯地域を生息地としていた生態を持つ爬虫類は、雨が降った時に、給水の行動を行う場合は少なからずあり、水飲みをケージに入れても霧吹きをしなければ水を飲まない事がある。逆に、霧吹きを行うと、水飲み場(水たまり)を探して、見つけたら飲みだす。これらはクレステットゲッコーやグリーンパイソン、エメラルドツリーボアなどにみられる。ボールパイソンなどの行動時は巣穴からでて動く生態、捕食時待ち伏せ型または、行動分離型の爬虫類は、動くスイッチが入っていない場合は喉が渇いていいても水を飲まないし餌を与えても食べないことが多くある。
尾腐れ(テールロット)
しっぽに脱皮皮が残る、または、感染症によりしっぽが腐る。獣医による適切な処置が必要。
脱皮不全時、適切な対処を行い、しっぽに脱皮の皮を残さないことで予防はできる。また、ハンドリング時、手を十分に消毒する。
スタックシェッド
脱皮皮が剥がれていない状態でさらに脱皮皮が残り脱皮皮を上乗せした状態で硬化して体に張り付いている状態。その部位は腐食または、はがす際に皮膚が剥がれる。状態によっては獣医による処置が必要。
24時間程度、湿度100%に近い環境で脱皮皮を柔らかくする必要がある。または、温度を一定に保てるようにして温浴を長時間行う。または、湿度調整ビーズ(超高額)の中に24時間程度入れておく。その後脱皮皮をはがす。
気管支炎
蛇類の呼吸器に炎症が生じる疾患で、呼吸困難、咳、くしゃみ、鼻汁、肺炎などの症状が現れます。原因は細菌感染、真菌感染、または不適切な環境条件が挙げられます。高湿度が続くと呼吸時にヒューヒュー音がすることがあります。湿度を下げると二日程度でおさまります。
腹部膨満症候群
爬虫類の消化器系に関連する疾患で、腹部が膨れ上がり、食欲不振、下痢、消化不良などの症状が現れます。主に過剰な餌の与え方や消化器官の異常が原因とされています。ケージ内のホットスポットの温度が間違っていないか確認しましょう。
ヘルペスウイルス感染症
ヘルペスウイルスに感染することで、口内炎や眼炎、皮膚炎などの症状が現れます。感染経路は主に空気感染や体液感染です。
マーフロット(mouth rot)
正式な病名ではなく、口腔内の細菌感染による病気の総称です。マーフロットの正式な病名は、口腔炎(stomatitis)と言います。ヘルペスウイルス感染症は口腔内全体に起こる病気(口内炎)ですが、マーフロットは口腔炎と言い、口腔内の一部に起こります。この病気は、口腔内の環境が不適切なために細菌が繁殖し、口腔内の組織に感染を引き起こすことで発生します。症状には、口腔内の腫れや赤み、潰瘍、不快な臭い、食欲不振などがあります。この病気は早期発見が重要であり、適切な治療やケアが必要です。口腔内の消毒、薬の使用が必要であり、獣医に必ずかかる必要があります。病気が起こる起因としては、口腔内の傷とストレスや外的要因の影響で免疫力の低下、高齢化が合わさり発症します。爬虫類の中では極めて危険な感染症で放置しておくと原腸(肺や胃など)に感染し、その後体全身に感染していきます。抗生剤の投与で治るとされています。
サルモネラ感染症
サルモネラ菌に感染することで、食欲不振、下痢、嘔吐、腹痛などの症状が現れます。感染経路は主に食物や水、環境などです。
皮膚病
爬虫類の皮膚には、湿疹、膿瘍、真菌感染などの病気があります。原因は紫外線過剰、不衛生な環境、摩擦、寄生虫などが挙げられます。爬虫類の真菌感染症は、治療不可能なものが多いようなので注意です。
呼吸器感染症
爬虫類の呼吸器には、炎症、感染、慢性疾患などの病気があります。原因は、環境汚染、温度管理の失敗、ストレスなどが挙げられます。小動物共に、呼吸器感染症はほぼ治らないといわれています。常に最適な環境を提供しましょう。
寄生虫感染症
爬虫類は、ダニ、ノミなどの寄生虫に感染することがあります。これらの寄生虫は、爬虫類の健康に悪影響を与えることがあります。市販のダニ除去剤で対処できますが、最適なのは床を水浸しにして1日に数回その水を交換すると除去できます。また大きなダニ、ノミの場合、ピンセットで引っ張れば抜けますが、結構奥底まで浸食する為おとなしく、除去剤を使うか病院に受信しましょう。
最後に
裏技ではないですが・・・・体調が悪くなった時は水飲みに入れる水をアクエリアスにすると意外と治ったり、体を水に入れたがるタイプだと、その水をアクエリアスにすると病状が改善されたりします。アクエリアスやポカリスエットは塩分が含まれているので長期的にはお勧めしませんが、吸収されやすいので普通の水を与えるよりはいいかなと思います。一部マニアック界隈では、総排泄腔からアクエリアスが吸収されるなんて言われたりしますが、実際は効果があるのかはわかりません。市販の飲み物は水道水と異なり塩素がはいっていないので、塩素がないのが良い効果を出す可能性はあります。