セイブシシバナヘビの繁殖(ブリーディング)|クーリングと「ベビーの偏食」の壁
シシバナヘビの繁殖は、コーンスネークなどと同様にクーリング(冬化)が鍵となります。結論から言うと、「繁殖自体は難しくないが、生まれたベビーの餌付けが最大の難関」です。何匹もの「カエルしか食べない頑固なベビー」を育てる覚悟が必要です。
本記事の前提条件
- 繁殖適齢期: オス 1年〜 / メス 2年〜(体重250g以上推奨)
- クーリング: 必須(約2〜3ヶ月、13℃〜15℃)
- 産卵数: 8個〜20個程度
- 孵化日数: 28℃で約50〜60日
1. 繁殖の「ステップ別チェックリスト」
- しっかりとしたクーリング
冬の間、餌を切り、温度を徐々に下げて冬眠状態にします。これが精子の形成と排卵を促します。 - 産卵床(タッパー+水苔)
湿らせた水苔を入れた容器を用意します。乾燥には弱いため、産卵直後の乾燥防止が重要です。 - 活き餌(メダカ・ピンクマウス)の確保
冷凍餌を食べないベビーのために、動く餌や匂いの強い餌を用意するルートが必要です。
2. 繁殖の「手順」
手順①:クーリング明けのペアリング
春になり温度を戻し、最初の脱皮(ポスト・ハイバネーション・シェッド)を終えたメスに、十分な給餌を行ってからオスを合わせます。
手順②:産卵と孵化管理
交尾から約30〜40日後、脱皮(産卵前脱皮)を経て産卵します。卵は湿ったバーミキュライトなどに半分埋め、28℃前後で管理します。
手順③:ベビーの餌付け(最難関)
最初の脱皮を終えたベビーに、まずは冷凍ピンクマウスSをカットしたものを試します。食べなければ「カエル汁」→「活ピンク」→「アシスト」と段階を踏みます。
3. なぜ「冬眠(クーリング)」させるのか?(理由)
北米原産の彼らは、厳しい冬を乗り越える生態を持っています。
クーリングを行わないと、オスは発情せず、メスは排卵しません。中途半端な温度(20℃前後)だと、代謝が落ちきらずにエネルギーを消耗して痩せてしまうため、下げるなら15℃付近までしっかりと下げ、餌も完全に切るのがコツです。
4. よくある失敗パターン【※重要】
失敗①:クーリング中の給餌
温度を下げているのに「可哀想だから」と餌を与えると、消化できずに胃の中で腐敗し、そのまま死亡します。クーリング中は絶対に餌を与えてはいけません。
5. 繁殖のFAQ
- Q1. 2クラッチ(年2回産卵)しますか?
- A. 状態の良いメスなら可能です。ただし、母体への負担が大きいため、十分なリカバリー給餌が必要です。
- Q2. ベビーがどうしても食べません。
- A. 最終手段として、冷凍赤虫(魚の餌)や、ゆで卵の黄身、ササミなどを食べることもあります。あらゆるタンパク質を試し、まずは胃を動かすことが先決です。
