セイブシシバナヘビ飼育(種ハブ)

【完全版】セイブシシバナヘビの飼育と毒性|「許可不要」だが注意すべき後牙類の管理

セイブシシバナヘビは、反り返った吻端(鼻)と、コミカルな動きで大人気の蛇です。結論から言うと、「微弱ながら毒を持っていることを自覚し、絶対に噛ませない管理ができるか」が飼い主の責任です。許可なしで飼育できますが、噛まれると患部がパンパンに腫れることがあります。

本記事の前提条件

  • 和名/英名: セイブシシバナヘビ / Western Hognose Snake
  • 毒性: あり(出血毒に近い作用、唾液毒)。奥歯に毒牙がある。
  • 寿命: 15年〜20年
  • 全長: オス 40-50cm / メス 60-80cm(メスが巨大化します)
  • 性格: 臆病。威嚇として「シュー」と音を立てたり、死んだふりをする。

1. 飼育スタートの「必須チェックリスト」

毒ヘビ飼育の基本として、脱走と咬傷事故を防ぐ装備が必要です。

  • 45cm〜60cmの爬虫類ケージ
    活発に動くため、小さすぎるとストレスになります。脱走防止ロックは必須です。
  • 厚い床材(アスペンチップ)
    名前の通り、鼻で土を掘るのが大好きです。潜れる深さが必要です。
  • 長めのピンセット
    給餌の際、誤って指を噛まれないよう、距離を取れる道具が必要です。
  • バスキングライト(ホットスポット)
    昼行性のため、上からの熱と光を好みます。

2. お迎えから飼育の「手順」

手順①:潜れる環境とバスキング

ケージの片側にスポットライトを当てて30℃〜32℃の高温部を作り、床材を厚く敷いて「暑くなったら潜って涼む」ことができるようにします。

手順②:ハンドリングは慎重に

基本的には大人しいですが、餌の匂いがついた手で触ると、間違えて噛み付いてきます。奥歯でガジガジと噛み込む動作をすると毒が入ります。触る前は必ず手を洗い、反応を見ながら扱ってください。

手順③:威嚇行動を知る

首を平たく潰して「コブラ」のような真似をしたり、「シュー!」と大きな音を出したり、裏返って口を開け「死んだふり」をしたりします。これらは全て「怖いからあっち行け」のサインです。

3. なぜ「毒があるのに飼える」のか?(理由)

日本の法律(動物愛護法)において、セイブシシバナヘビは特定動物(マムシやコブラなど)には指定されていません。
毒性が比較的弱く、死亡例が極めて稀だからです。しかし、体質によっては重篤なアレルギー反応(アナフィラキシー)を起こす可能性があります。「毒ヘビを飼っている」という意識を忘れずに、他人に触らせない管理が必要です。

4. よくある失敗パターン【※重要】

失敗①:可愛いからと素手で給餌

「小さいから大丈夫」と油断して、指で餌を持ったり、短いピンセットを使ったりして噛まれる事故が多発しています。噛まれた手はグローブのように腫れ上がり、激痛を伴うことがあります。給餌は必ず長いピンセットで行ってください。

5. セイブシシバナヘビ飼育のFAQ

Q1. 噛まれたらどうなりますか?
A. 個人差がありますが、患部が熱を持って大きく腫れ、痒みや痛みが数日間続くことが多いです。呼吸困難やめまいが出た場合はアナフィラキシーの可能性があるため、直ちに救急車を呼んでください。
Q2. 初心者でも飼えますか?
A. 「偏食(カエル食)」の傾向があるため、餌付けに苦労することがあります。毒のリスクと、拒食対策ができるなら、設備自体は難しくありません。