ミュラーサンドボアの温度・湿度管理|サハラ砂漠を再現する「極乾燥」と「底面熱」
彼らはアフリカの乾燥地帯(サヘル)に生息しています。結論から言うと、「湿度は日本の冬そのままでOK(乾燥気味)、ただしお腹の下には35℃近い熱源が必要」です。蒸れには非常に弱いため、通気性の確保が命綱となります。
本記事の前提条件
- ホットスポット(地中): 32℃〜35℃(かなり高温を好む)
- クールスポット: 25℃〜27℃
- 湿度: 30%〜50%(乾燥状態でOK)
- 注意点: 蒸れると皮膚病(水疱症)になりやすい。
1. 温度管理の「必須機材チェックリスト」
- パネルヒーター(高性能タイプ)
砂を厚く敷くため、熱伝導の良いものか、温度調整ができるものを選びます。 - 上部ヒーター(暖突・バスキング)
冬場、空気が冷えすぎる場合は上からも温めます。 - 非接触温度計(ガンタイプ)
「砂の表面」ではなく「砂の中(底)」の温度を測る必要があります。
2. 理想的な環境構築の「手順」
手順①:熱の逃げ場を作る
ケージ全面にヒーターを敷くのは自殺行為です。逃げ場がなくなり「茹でヘビ」になります。必ずケージの半分〜1/3はヒーターなしのエリアを作ってください。
手順②:湿度は「忘れる」くらいでいい
脱皮前以外、霧吹きは不要です。飲み水さえあれば、そこから水分を補給します。むしろ過度な加湿は、床材の中にカビを生やし、呼吸器疾患の原因になります。
手順③:冬場の保温対策
砂は冷えやすい性質があります。真冬はパネルヒーターだけでは熱量が足りないことがあるため、ケージ全体を発泡スチロールで囲うか、部屋のエアコン管理を併用します。
3. なぜ「底面ヒーター」が重要なのか?(理由)
サンドボアは、昼間は熱い砂の中に潜り、夜になると地熱が残る地表付近に移動します。
彼らは「背中」ではなく「お腹」で熱を感じて消化を促進します。上からのライトだけでは、分厚い床材の底まで熱が届かず、消化不良を起こして吐き戻してしまいます。
4. よくある失敗パターン【※重要】
失敗①:ヒーターによる低温火傷
ケージの底ガラスに直接触れるまで潜ることがあります。ヒーターが熱すぎると、お腹を火傷します。ヒーターとケージの間に隙間を作るか、サーモスタットで制御して、接触面が40℃を超えないようにしてください。
5. 温度管理のFAQ
- Q1. 脱皮不全になりました。
- A. 乾燥種ですが、脱皮前だけは少し湿度が欲しいです。目が白くなったら、シェルターの中やケージの隅の一部だけを霧吹きで湿らせるか、ぬるま湯で温浴させてください。
- Q2. エアコンなしで飼えますか?
- A. 日本の夏(高温多湿)は蒸れ死にのリスクがあります。風通しの良い場所なら可能ですが、35℃を超える閉め切った部屋は危険です。
