ミュラーサンドボアの繁殖(ブリーディング)|卵ではなく「赤ちゃん」を産む感動
彼らの最大の特徴は、ボア科特有の「卵胎生(らんたいせい)」であることです。結論から言うと、「卵の管理は不要。ある日突然、ケージの中にミニチュアの蛇がニョロニョロしている」という衝撃的な体験ができます。ただし、メスの体作りが重要です。
本記事の前提条件
- 繁殖形式: 卵胎生(体内で卵を孵化させ、幼体を産む)
- 適齢期: オス 2年〜 / メス 3年〜(体重重視)
- サイズ差: メスはオスの数倍の大きさ・重さになります。
- 産子数: 5匹〜20匹程度
1. 繁殖の「ステップ別チェックリスト」
- 性別の確認(プローブ)
外見ではわかりにくいですが、メスの方が圧倒的に太く大きくなります。 - クーリング(冬化)
冬場に温度を数度下げ、発情を促します。 - 出産用ケージの準備
生まれたベビーが親に踏み潰されないよう、出産直前にはシンプルな環境に移します。
2. 繁殖の「手順」
手順①:クーリングとペアリング
冬の間に温度を下げ、春に戻したタイミングでオスをメスのケージに入れます。オスはメスを探して掘り進み、地中や地表で交尾します。
手順②:妊娠期間(ジェステーション)
交尾から約4〜5ヶ月と、妊娠期間は長めです。この間、メスはお腹をホットスポットに当てて温める行動(バスキング)を頻繁に行います。そっとしておき、温度を高めに維持します。
手順③:出産(スラグ)
ある日、脱皮の殻のような膜(卵嚢)と一緒に、生きたベビーが産み落とされます。ベビーはすぐに動き出し、自力で脱皮します。
3. なぜ「メスの巨大化」が必要なのか?(理由)
卵胎生は、母体の中で子供を育てるため、メスに多大な負担がかかります。
体が小さいメスだと、胎児の成長に耐えられず、死産(スラグ)したり、親が命を落としたりします。ミュラーサンドボアのメスは、繁殖可能サイズになると「ツチノコ」のように太くなります。しっかり育ててから挑戦してください。
4. よくある失敗パターン【※重要】
失敗①:ベビーの餌付け(サイズミス)
生まれたばかりのベビーは非常に小さいですが、ピンクマウスSを食べられるサイズであることが多いです。しかし、中には小さすぎて食べられない子もいます。その場合は「ピンクマウスの頭だけ」や「尻尾」を与えて、強制的にスイッチを入れる必要があります。
5. 繁殖のFAQ
- Q1. 親は子育てしますか?
- A. しません。産み落としたら終わりです。むしろ、同じケージに入れておくと、親が間違えて踏んだり、食べてしまったりするリスクがあるので、速やかに隔離してください。
- Q2. オスメスの同居は可能ですか?
- A. 繁殖期以外は推奨しません。サイズ差があるため、メスがオスをストレスに感じたり、最悪の場合捕食事故が起きる可能性があります。
