繁殖(マラヤンブラッドパイソン)

マラヤンブラッドパイソンの繁殖(ブリーディング)|「母蛇の抱卵」と10kgの壁

ブラッドパイソンの繁殖は、パイソン特有の「母親が卵を守る」行動が見られる感動的なイベントです。結論から言うと、「メスを特大サイズ(最低でも7kg〜10kg以上)に育て上げること」がスタートラインです。未熟な個体での繁殖は失敗します。

本記事の前提条件

  • 繁殖適齢期: オス 3歳〜 / メス 4歳〜(体重重視)
  • クーリング: 必要(夜間温度を24℃程度に下げる)
  • 産卵数: 15個〜30個(大型個体は多い)
  • 孵化日数: 30℃〜31℃で約60日

1. 繁殖の「ステップ別チェックリスト」

  • 親個体のクーリング
    秋〜冬にかけて温度を下げ、霧吹きを増やして「雨季」を演出することで発情を促します。
  • 産卵用ボックスの準備
    全身が入る大きな容器に、湿らせた水苔を大量に入れます。
  • インキュベーター(孵卵器)
    親に任せる(マザーブローディング)ことも可能ですが、人工孵化の方が確実です。

2. 繁殖の「手順」

手順①:ペアリング(交尾)

クーリング期間中にオスをメスのケージに入れます。オスがメスの背中を擦り、尾を絡ませれば交尾成功です。

手順②:排卵と産卵

交尾後、メスの中腹部がボールのように膨らみます(排卵)。その後、脱皮を経て約30〜40日後に産卵します。この間、メスは餌を食べないことが多いです。

手順③:卵の管理

産卵直後、親蛇は卵をトグロで巻き、筋肉を震わせて温めようとします。この時の母蛇は非常に気性が荒いため、革手袋をして慎重に卵を回収し、孵卵器へ移します。

3. なぜ「マザーブローディング」が難しいのか?(理由)

パイソンは卵を抱いて温める習性がありますが、飼育下では乾燥しすぎたり、温度が安定しなかったりして孵化率が下がります。
また、抱卵中のメスは数ヶ月間絶食することになり、体力の消耗が激しいため、初心者は卵を取り上げて人工孵化させ、親には餌を食べさせて回復させる方が安全です。

4. よくある失敗パターン【※重要】

失敗①:卵の向きを変えてしまう

産み落とされた卵の上下を変えると、中の胚が窒息死します。必ずマジックで上部に印をつけ、向きを変えずに移動させてください。

5. 繁殖のFAQ

Q1. 卵同士がくっついて離れません。
A. 無理に剥がすと殻が破れます。塊のまま孵卵器に入れれば問題ありません。
Q2. ベビーの餌付けは難しいですか?
A. ブラッドパイソンのベビーは比較的餌食いが良いですが、中には頑固な個体もいます。ファジーマウスやウズラ、場合によっては活き餌を使って根気よく餌付かせます。