レオパードゲッコーの繁殖(ブリーディング)|「温度で性別が決まる」TSDの不思議
レオパの繁殖は非常に容易で、爬虫類繁殖の入門編として最適です。結論から言うと、「卵を保管する温度によって、オスになるかメスになるかを選べる(TSD)」というのが最大の面白さです。しかし、増えすぎるベビーの管理計画が必須です。
本記事の前提条件
- 適齢期: オス 1年〜 / メス 1.5年〜(体重45g以上推奨)
- 産卵数: 1シーズンに5回〜10回(計10〜20個)
- 孵化日数: 26℃〜32℃で40日〜60日
- TSD: 26℃=メス、32℃=オス、その中間=ランダム
1. 繁殖の「ステップ別チェックリスト」
- メスのコンディション
尻尾がパンパンに太っていますか?産卵は命がけです。痩せているメスは絶対に使わないでください。 - 産卵床(タッパー+湿った土)
メスが穴を掘って産むための場所を用意します。 - 孵卵器(インキュベーター)
冷温庫などで一定温度をキープできる環境が必要です。
2. 繁殖の「手順」
手順①:クーリングとペアリング
冬に少し温度を下げて発情を促します。春に戻した後、オスをメスのケージに入れます。オスが尻尾を震わせてアピールし、交尾に至れば成功です。
手順②:産卵と卵の回収
交尾から約2〜3週間後、メスが産卵床を掘り返して卵を2個産みます。卵の上下を変えないようマジックで印をつけ、孵卵器へ移します。
手順③:TSDによる温度管理
狙った性別に合わせて温度設定します。
* **26℃〜27℃:** ほぼ全てメス(孵化まで時間がかかる)
* **31℃〜32℃:** ほぼ全てオス(孵化が早い・色が明るくなる傾向)
* **29℃〜30℃:** 五分五分
3. なぜ「クーリング」が必要なのか?(理由)
クーリング(冬化)を行わなくても繁殖することはありますが、オスの精子の質を高め、メスの排卵スイッチを確実に入れるためには、季節感(温度変化)を感じさせることが重要です。
ただし、クーリングは体力を消耗するため、健康なアダルト個体のみで行ってください。
4. よくある失敗パターン【※重要】
失敗①:脇ぷに(肥満)メスの難産
太りすぎているメスは、産道に脂肪がついて卵が詰まりやすくなります(卵詰まり)。適正体重で繁殖に臨むことが重要です。
5. 繁殖のFAQ
- Q1. 親と一緒に飼えますか?
- A. できません。親はベビーを「動く餌」と認識して食べてしまいます。生まれた瞬間から別居させてください。
- Q2. ニシアフリカトカゲモドキと交配できますか?
- A. できません。近い種類ですが、染色体が異なるためハイブリッドは生まれません(または死産します)。
