グリーンパイソンの繁殖(ブリーディング)|劇的な体色変化「OCC」を見届ける感動
グリーンパイソンの繁殖は、爬虫類飼育の最高峰の一つです。結論から言うと、「産まれたベビーは緑色ではなく、赤や黄色である」という神秘。この色が成長とともに緑に変わる「アンテナジェネティック・カラーチェンジ(OCC)」こそが、ブリーダーだけの特権です。
本記事の前提条件
- 繁殖適齢期: オス 3歳〜 / メス 3〜4歳(性成熟が遅い)
- クーリング: 夜間温度を下げることで発情を促す。
- 難易度: ★★★★★(ベビーの餌付けが非常に難しい)
1. 繁殖の「ステップ別チェックリスト」
- 排卵(オビュレーション)の確認
交尾後、メスの胴体中央がボールを飲み込んだように大きく膨らみます。これが排卵の合図です。 - 産卵箱(ネストボックス)
樹上棲ですが、産卵時は適度な湿り気のある箱の中などを好みます。水苔を入れた箱を高い位置に設置します。 - ベビー用プラケースの大量準備
15〜25匹産まれます。共食いやストレスを防ぐため、1匹ずつ個別に管理するための小さなケースと、細い止まり木が必要です。
2. 繁殖の「手順」
手順①:クーリングとペアリング
秋口に夜間温度を22〜24℃まで下げ、雨(霧吹き)を増やします。オスをメスのケージに入れ、交尾を確認します。
手順②:産卵と人工孵化
排卵から約70〜90日後(脱皮後2〜3週間)に産卵します。親が卵を守ることもありますが、湿度管理がシビアなため、回収して30〜31℃で人工孵化させるのが一般的です。
手順③:ベビーの餌付け(最難関)
孵化したベビーは非常に小さく、神経質です。ピンクマウスの足を切ったものや、カエルの匂いをつけた餌を、ピンセットで一匹ずつ根気よく与えます。
3. なぜ「赤」や「黄色」で生まれるのか?(理由)
野生下では、幼体は木の葉の間ではなく、低い茂みや地面近くで生活していると言われています。
そのため、緑色よりも「枯れ葉(赤・茶)」や「木漏れ日(黄)」に擬態する方が生存率が高いのです。成長して高い木に登るようになると、鮮やかな緑色へと変色します。
4. よくある失敗パターン【※重要】
失敗①:ベビーの脱水死
ベビーは体が小さいため、乾燥に対して極端に弱いです。プラケース内の湿度を常に高く保つ必要がありますが、蒸れすぎても死にます。このバランス感覚が非常に難しいです。
5. 繁殖のFAQ
- Q1. 「ネオ」とは何ですか?
- A. ネオネート(Neonate)の略で、新生児(ベビー)のことです。GTP界隈ではよく使われる用語です。
- Q2. 色変わりはいつ始まりますか?
- A. 早ければ半年、遅いと1年以上かかります。徐々に緑の斑点が現れ、全体が染まっていく様子は毎日見ていても飽きません。
