ボールパイソンの餌やり完全ガイド|冷凍マウス/ラットのサイズ・頻度・解凍法・月額コストまで
ボールパイソン飼育で一番つまずきやすいのが「餌やり」です。結論はシンプルで、失敗の9割はここを外しています。
まず最重要の正解
- サイズ:「胴の一番太い部分」と同じ太さ(目安:体重の7〜12%)
- 頻度:ベビーは4〜7日、ヤングは7〜10日、アダルトは10〜21日(太り具合で調整)
- 解凍:中まで完全解凍 → 仕上げに40〜45℃で“体温寄せ”(熱すぎNG)
- 食後:48時間は触らない(吐き戻し予防)
本記事の前提(この範囲なら安全に運用しやすい)
- 主食:冷凍マウス / 冷凍ラット(どちらも可。体格が上がるほどラットが運用しやすい)
- 基本ルール:餌は「太さ合わせ」+「体重%」でダブル確認
- 目的:拒食や吐き戻しを避けつつ、成長期はしっかり、成体は太らせない
1) まずは「餌のサイズ」を決める(最重要)
A. いちばん簡単:太さ合わせ
餌(マウス/ラット)は蛇の胴体で一番太い部分と同じ太さが基本。大きすぎると拒食・吐き戻しの原因、小さすぎると成長が鈍って「常に空腹」になりがちです。
B. 迷ったら:体重%で決める(より正確)
目安として、成長期:体重の10〜12%、成体:体重の5〜8%くらいを狙うと安定します(肥満なら下げる)。
| ステージ(目安) | 蛇の体重 | 餌の目安(体重%) | よく使う餌サイズ例 |
|---|---|---|---|
| ベビー | 80〜250g | 8〜12%(約7〜30g) | ホッパー/小マウス、ラット(〜20g)など |
| ヤング | 250〜700g | 7〜10%(約18〜70g) | 大マウス〜リタイア、ラット(20〜50g) |
| アダルト | 700g〜(♂)/ 1200g〜(♀) | 5〜8%(約35〜100g) | ラット(50〜110g)中心(肥満なら頻度を下げる) |
2) ベビー/ヤング/アダルト:頻度と“ちょうどいい大きさ”の考え方
ベビー(目安:80〜250g)
- 頻度:4〜7日に1回
- サイズ:7〜30g(体重の8〜12%)
- ポイント:食べたら2日触らない。吐き戻しが出たら「サイズ過大 or 温度不足」を疑う。
ヤング(目安:250〜700g)
- 頻度:7〜10日に1回
- サイズ:18〜70g(体重の7〜10%)
- ポイント:この時期に“太らせすぎ”がち。胴回りが急に太いなら頻度を落とす。
アダルト(目安:700g〜/♀は大きくなりやすい)
- 頻度:10〜21日に1回(運動量と体型で調整)
- サイズ:35〜100g(体重の5〜8%)
- ポイント:成体は「頻度で調整」が基本。餌だけ大きくして頻度も高いと肥満一直線。
3) 冷凍餌の解凍〜給餌:失敗しない手順
手順①:袋に入れて自然解凍 → 湯煎で仕上げ
- 冷凍餌をジップ袋に入れる(直湯は雑菌/臭いが出やすい)
- 常温で少し戻したら、ぬるめのお湯で芯まで解凍
- 最後に40〜45℃で仕上げ(触って「人肌より少し温かい」)
手順②:水分を拭いて“匂いを立たせる”
- 水滴が多いと食いつきが落ちる個体がいます。キッチンペーパーで軽く拭く。
- 必要なら、ドライヤーを遠目に当てて匂いを立たせる(やりすぎ注意)。
手順③:置き餌 or ピンセット(個体に合わせる)
- 置き餌:神経質な個体向け。夜に置いて朝回収(食べ残し放置はNG)。
- ピンセット:動きを付けすぎない。巻きついたら離して暗くする。
4) 「マウス」から「ラット」へ:切り替えるべきタイミング
結論:1回で必要量を満たせなくなったらラットが運用しやすいです。例えば「大きいマウスを2匹」より「適正サイズのラット1匹」のほうが、管理が楽で吐き戻しリスクも下がりやすい。
- マウスを複数回/複数匹にしている
- 成長期で栄養を安定させたい
- 給餌の手間(解凍・廃棄)を減らしたい
5) 餌の価格と、月あたりの餌代(目安)
日本での単価イメージ(目安)
冷凍餌は「まとめ買い」「ショップ差」「送料」で変わるため、ここでは“だいたいの目安”として把握してください。
| 餌 | 単価目安 | 備考 |
|---|---|---|
| ピンク/ファジー/ホッパー(マウス) | 約60〜160円/匹(まとめ買いで下がりやすい) | サイズで幅が出る。ショップ/数量で単価差が大きい。 |
| リタイア(マウス) | 約250〜300円/匹 | 大きめマウス。成長期〜小さめ成体で使われやすい。 |
| ラット(20g/50g/70g/110g など) | 約680円(20g)〜1,480円(110g)/匹 など | 国産ラット定期便など“サイズ表記”が分かりやすい所もある。 |
ベビー/ヤング/アダルト:1ヶ月の餌代ざっくり計算
回数は月換算で、ベビー=約6回、ヤング=約4回、アダルト=約2回として試算します(個体差あり)。
| ステージ | 月の給餌回数(目安) | マウス運用の月額(例) | ラット運用の月額(例) | コメント |
|---|---|---|---|---|
| ベビー | 約6回 | 約900円(150円×6回) | 約4,080円(680円×6回) | ラットは高いが「1回で足りる」運用がしやすい。 |
| ヤング | 約4回 | 約1,000円(250円×4回) | 約3,920円(980円×4回) | マウス複数匹が必要なら、ラット1匹の方が結果的に楽。 |
| アダルト | 約2回 | 約600円(300円×2回) | 約2,360円(1,180円×2回) | 成体は頻度を落とすので月額は下がりやすい。 |
注意:上の金額は「餌代のみ」。実際はクール便送料が乗るので、まとめ買いして単価/送料を最適化すると強いです。
6) 失敗パターン(よくある原因→対策)
失敗①:大きすぎる餌で吐き戻し
- 原因:餌が太すぎる / 解凍が冷たい / 温度勾配が弱い
- 対策:次回は1サイズ下げる+40〜45℃仕上げ+ホットスポット温度を再点検
失敗②:食後に触って吐き戻し
- 対策:食後48時間は触らない。給餌日は「鑑賞だけの日」にする。
失敗③:食べない(拒食)
拒食は別記事で深掘り推奨ですが、まずここだけチェックすると復帰しやすいです。
- 温度:ホットスポットが30〜32℃あるか
- 湿度:乾燥しすぎていないか
- 隠れ家:前後が狭いシェルターがあるか
- 刺激:人の出入り/照明/ハンドリングが多すぎないか
7) FAQ
- Q1. 置き餌でも大丈夫?
- はい。神経質な個体には有効です。夜に置いて朝に回収(食べ残し放置はNG)。
- Q2. 解凍した餌、食べなかったら再冷凍できる?
- NGです。雑菌リスクが上がるので廃棄してください。
- Q3. 給餌頻度を上げたのに体重が増えない
- 餌が小さい/温度不足で消化できていない可能性があります。サイズと温度を優先して見直してください。
まとめ
- サイズ:太さ合わせ+体重%で決める
- 頻度:ベビー4〜7日 / ヤング7〜10日 / 成体10〜21日
- 解凍:完全解凍+40〜45℃仕上げ
- コスト:マウスは安め、ラットは高め。ただし「1回で足りる」運用で手間が減る
